2021/08/20
この記事を書いた人
SENJYUプロフェッショナルチーム
「店舗を持たない美容室」をコンセプトに、特定の店舗に所属しない美容師たちが集まり、全国で活動しているプロフェッショナルチーム。
ヘアカット・ヘアケア・縮毛矯正などの悩みを抱える女性たちを中心に、年間5,000人以上のお客様のヘアスタイルを担当。
『あなた以上に、あなたの髪を想う』をスローガンとして、様々なプロジェクトに取り組む。
結論、薬剤が酸性になった縮毛矯正だと思って下さい。
- 縮毛矯正は薬剤がアルカリ性
- 酸性ストレートは薬剤が酸性
↑一般の方が区別する際は、こんな感じで覚えて下さい。
薬剤が酸性になると、なにか良いことがあるんですか?
一般的に薬剤が「酸性」になると、髪に優しく、ダメージリスクが低くなると言われています。
しかし、この「髪に優しい」に関しては、注意点がいくつかあります。
酸性ストレートには、薬剤が酸性だからこそのデメリットや注意点があります。
そのため「なんとなく髪に優しそうだから」と言う安易な気持ちで酸性ストレートを行うと、縮毛矯正より髪を傷めてしまう可能性もあるのです。
もし、酸性ストレートをして「縮毛矯正より髪が傷んだ」「全然効果が無い」で終わるのは、さすがにもったいない。
美容業界に新たに誕生した技術だからこそ、酸性ストレートの「誤解」を招きたくないのです。
今回解説する内容は、酸性ストレートの誤解を払拭し、酸性ストレートの素晴らしさを皆さんに知ってほしいと思いました。
縮毛矯正を年間800人、酸熱トリートメントを年間3000人担当するSENJYU森越チームが、酸性ストレートの真実を解説させて頂きます。
- あなたの髪は、酸性ストレートが向いているか?
- それとも、縮毛矯正が向いているか?
- それとも、酸熱トリートメントが向いているか?
全て分かる内容になっています!
目次
酸性ストレートとは
- 酸性矯正
- 酸ストレート
- 弱酸性ストレート
- 酸性縮毛矯正
↑などの名称で呼ばれることもあります。
酸性ストレートは縮毛矯正の1つであり、縮毛矯正との大きな違いは薬剤が酸性であること。
縮毛矯正の薬剤のPH値は9~10前後のアルカリ性ですが、酸性ストレートの薬剤のPH値は3~5前後となっています。
基本的に酸性の薬剤は、同じ酸性である髪と相性が良いとされます。
薬剤が酸性であるからと言って、絶対髪に良い訳ではありません。
むしろ、酸性ストレートは、薬剤が酸性になったからこそのデメリットや注意点もあるのです。
では、酸性ストレートにはどんなデメリットや注意点があるのか?
それは、この後解説していきます。
縮毛矯正との違い
- 酸性ストレートは薬剤が酸性、縮毛矯正は薬剤がアルカリ性
- 酸性ストレートは縮毛矯正より値段が高額
- 酸性ストレートは縮毛矯正より施術時間がかかる
- 理論的には酸性ストレートの方が髪は傷まない
- 縮毛矯正よりしっかりストレートにならない
- 酸性ストレートは毛先がシャキンとなりずらい など
総じてみると、酸性ストレートは髪への負担が少ない代わりに時間とお金がかかる技術と言えます。
酸熱トリートメントとの違い
- 酸性ストレートは髪をストレートにする技術
- 酸熱トリートメントはダメージを補修する技術
- 酸性ストレートは髪が傷む、酸熱トリートメントはダメージを補修する
酸性ストレートは、くせを伸ばして髪をストレートにする技術なので髪が傷みます。
酸熱トリートメントは、髪のダメージの補修がメインで、ストレートメインの技術では無いと思って下さい。
酸性ストレートはくせ伸ばし、酸熱トリートメントはダメージ補修、ここを履き違えてはいけません。
酸性ストレートのメリット
髪への負担が少ない
縮毛矯正の薬剤は、アルカリ性のため、髪への負担が大きいと言われています。
一方、酸性ストレートは酸性のため、酸性同士で髪に優しく、負担が少ないのです。
そのため、髪のことを考えると酸性ストレートの方が良い、と言うのが理論的な話し。
毛先がシャキンとなりずらい
酸性ストレートの薬剤は、縮毛矯正の薬剤に比べてパワーが弱めです。
そのため、縮毛矯正特有のデメリットである、毛先がシャキンとなる不自然なストレートになりずらいのです。
酸性ストレートの仕上がりは、縮毛矯正に比べて優しくマイルドにかかり、現状のスタイルを邪魔しません。
酸性ストレートのデメリット
髪が傷むリスクが低い訳ではない
酸性ストレートは、縮毛矯正より髪が傷まない訳ではありません。
なぜなら、酸性ストレートも縮毛矯正も、髪を傷めるリスクは美容師さんの技術と比例しているからです。
そのため「酸性ストレートは髪への負担が少ない」と言うのは理論的な話に過ぎないのです。
薬剤が酸性でもアルカリ性でも、最終的に美容師さんの技術で全てが決まります。
縮毛矯正よりストレートにする効果は無い
酸性ストレートは、縮毛矯正の薬剤に比べてパワーが低いので、強いくせをしっかり伸ばすことはできません。
これは、酸性の薬剤の限界値が、アルカリ性の薬剤に比べて低いことが原因だと思います。
くせが非常に強い方に酸性ストレートを行うと、少々物足りない結果で終わっていしまう可能性があります。
施術時間が長い
縮毛矯正の薬剤は1剤の放置時間は、10~15分ほど。
しかし、酸性ストレートの1剤の放置時間は早くても20分以上、くせが強い方は30分を超える場合もあるのです。
そのため、酸性ストレートのトータル施術時間は3~4時間とかなり長め。
(縮毛矯正の施術時間は3時間前後)
カラーやパーマと併用すると1日がかりになりそう…
料金が高い
- 施術時間が長くなるので料金を高めに設定しないといけない
- 薬剤が特殊で原価が高い
以上の理由で、酸性ストレートは縮毛矯正に比べて、高めの値段設定になりがちです。
酸性ストレートの相場は、高くて3万前後、安くても2万弱と言ったところ。
縮毛矯正の相場は1~3万円ほどです。
独特な臭いがある
酸性ストレートの薬剤は、かなり独特な臭いがあります。
薬剤の臭いは施術中だけでなく、髪の残臭として残る場合もあります。
臭いが気になる方は、縮毛矯正の方が良いかもしれません。
過収斂(かしゅうれん)を引き起こすリスクがある
酸性ストレートはやや強めの酸性薬剤であるため、1剤を放置し過ぎると過収斂(かしゅうれん)を引き起こし、髪質が悪くなってしまうのです。
過収斂を引き起こすと、髪のダメージが無くても、髪がバサバサになったり、乾燥して見えてしまいます。
過収斂は、酸性薬剤の扱いに失敗すると発生し、重大な失敗を引き起こす可能性もあるのです。
酸性ストレートの薬剤の扱いは、縮毛矯正の薬剤とはまた違った難しさがあると思って下さい。
酸性ストレート後のパーマはかかる?
髪質診断をして「かかる」と判断したら、酸性ストレート後にパーマをかけることができますが、できない場合もあります。
この辺りは、ダメージレベルや髪の太さ、などの髪質が関係してきますので、一概にどんな髪がかかるとは言えません。
しかし、1つだけお伝えしたいことがあります。
酸性ストレートでも、縮毛矯正でも、施術後にパーマがかかるかは本当に状況次第。
そのため、酸性ストレートだからと言って、パーマと相性が良い訳ではありません。
逆に縮毛矯正も、パーマと相性が悪い訳ではないのです。
美容技術基本、そのときの髪質によって特定のメニューと相性が良かったり、悪かったりするものです。
結局、酸性ストレートの魅力ってなに?
ここまで聞くと、酸性ストレートの魅力がいまいち分からないと言うか?
確かにそう思いますよね。実は、SENJYU森越チームからすると酸性ストレートのメリットは当たり前の情報ばかりな気がするのです。
「酸性ストレートは髪への負担が少ない」これは、薬剤が弱いから当たり前
「酸性ストレートは毛先がシャキンとなりずらい」これも、薬剤が弱いから当たり前
つまり、一般的に言われる酸性ストレートのメリットは全て当たり前の情報ばかりで、正直「メリット」と断言して良いのか微妙な情報ばかり。
しかし、酸性ストレートは間違いなく素晴らしい技術だと思っていますし、そもそも素晴らしい技術で無いのなら、本記事で取り上げることなんてそもそもしませんん。
では、酸性ストレートの真のメリットとはなにか?
縮毛矯正に向いてない、酸熱トリートメントにも向いていない髪に、酸性ストレートは効果を発揮する点です。
縮毛矯正が向いていない髪の救世主
縮毛矯正は、誰でもできる訳ではありません。
ダメージの度合いや、髪質によってはどうしてもできない場合もあるのです。
しかし、縮毛矯正をするには髪のダメージが強すぎる髪も、酸性ストレートであれば問題なくかけることができる場合があります。
同じ酸性領域の酸熱トリートメントは、ダメージケアが本質なのでくせを伸ばすことはほとんどできません。
酸熱トリートメントをしたいけど、髪は傷んでいない、くせを伸ばしたい。
そんな、酸熱トリートメントが微妙に向いていない髪にも、酸性ストレートは効果的です。
- 縮毛矯正に向いていない髪
- 酸熱トリートメントにも向いていない髪
↑以上の髪質の方には酸性ストレートは救世主となる場合もあるのです。
つまり、酸性ストレートは、縮毛矯正と酸熱トリートメントを足して2で割ったメニューってことですか?
ここでは、そのように覚えてもらっても大丈夫です。
酸熱トリートメントとの同時施術が可能
髪は毛先ほどダメージが蓄積されているため、縮毛矯正をする場合、ダメージの関係で毛先だけ縮毛矯正ができない場合がありました。
しかし、薬剤が酸性同士の酸性ストレートと酸熱トリートメントは、同時施術が可能で、根元は酸性ストレート、毛先は酸熱トリートメントと言う使い分けができるのです。
酸性ストレートと酸熱トリートメントの同時施術は、実質ダメージゼロのストレートメニューです!
まとめ
担当する美容師さんの技術力が大きく関係しているので、酸性ストレートをしてもらうときは、酸性ストレートが上手い美容師さんを探しだしましょう。
しかし、必ずしもあなたの髪は酸性ストレートが良いとは限りません。
髪質的に、縮毛矯正の方が良い場合もあれば、酸熱トリートメントの方が良い場合もあるのです。
- 酸性ストレートが効果を発揮するか?
- 酸性ストレートと相性が良い髪質か?
- 酸性ストレートをして髪のお悩みを解消できるか?
↑以上の点を担当する美容師さんと、よく相談しましょう。
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